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2021年02月22日

「日本一の茶処」静岡の危機

「日本一の茶処(ちゃどころ)」である、静岡県の地位が、揺らいでいます。
農林水産省が19日に公表した、2020年の荒茶生産量で、静岡は、2万5200トンとなり、公表記録が残る1959年からの首位を維持したものの、2位の鹿児島県が、2万3900トンと、猛追しています。
消費者の飲み方として、ペットボトル茶が増えていることと、機械化による生産の効率化に差が出ていることが、背景にあります。

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荒茶は、茶葉を、製品として仕上げ加工する前の状態です。
農水省によると、国内の荒茶生産量は、前年比15%減の、6万9800トンでした。
シェア(占有率)は、静岡が約36%、鹿児島が約34%と、わずか2ポイント差です。

かつて、両県の生産量には、大きな差がありました。
農水省の公表統計を見ると、1959年は、静岡が約4万7900トンで、鹿児島は、静岡のわずか約6%にすぎない約2700トンでした。

静岡は長年、国内トップを走り続けていたものの、80年代半ばから、緩やかな下降傾向に入りました。
一方の鹿児島は、2000年代に入って、生産量を、大きく伸ばしました。
その差は、年々縮まっており、静岡県関係者は「いつ抜かれてもおかしくない」と警戒しています。

鹿児島の茶業関係者によると、鹿児島では戦後、温暖な気候をいかした、紅茶の生産に、力を入れていました。
それが、安価な海外製品に太刀打ち出来ず、苦しい状況に追い込まれ、1960年代に、緑茶に転換し始めました。
関係者らは、静岡県などから栽培技術を学び、生産量を増やしていったといいます。

鹿児島は、2020年の、実際に茶を摘んだ面積(摘採実面積)が7970ヘクタールで、静岡(1万3700ヘクタール)の6割以下です。
それでも肉薄しているのは、鹿児島が、生産の機械化を進めているためです。
農水省によると、鹿児島は、収穫のための、乗用型機械の導入率が、97.5%に達しています。

一方の静岡は、鹿児島と比べて、急斜面で栽培する茶園が多いために、乗用型での機械化が難しく、65.8%にとどまっています。
香りやうまみにこだわっており、これには、寒暖の差が大きい山あいが適しているという事情があります。

また、鹿児島は、需要が拡大するペットボトル茶向けに注力しており、年に複数回、収穫しています。
一方の静岡は、急須でいれるお茶(リーフ茶)が主流で、国内消費が伸び悩んでいます。

静岡県の担当者らは、「(今回の公表で首位を維持出来て)安心した」と話しました。
そのうえで、「効率的に生産することが必要だが、質の高い静岡茶を守っていかないといけない」と、日本一の茶処としてのジレンマも吐露します。

県内では、急須でいれるお茶を味わう文化が、今でも、生活に深くしみこんでいます。
こうした環境もあり、生産者の中には、生産量を重視することを疑問視する声も多いです。
「富士山まる茂茶園」(富士市)の本多英一社長(36)は「量が多くても消費者の価値にはつながらない。『このお茶だから飲みたい』というものを作りたい」と語りました。

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急須でいれるお茶と、ペットボトル用のお茶製品の原料は、まったくの別物、ということで、いいのではないでしょうか。
高級寿司店が、回転寿司チェーンと競わないのと同じように。

日本茶は茶葉でいれる(楽天市場)
08:23 | 経済ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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